卒業される卒業生の門出を祝し、 この1年間ゲームキャプテンを務めた西山拓実(体育学部4年)のインタビュー記事を掲載いたします。
左足から繰り出される精度の高いコーナーキックは、幾度となくチームを救う起点となった。
昨年度の関東大学リーグ戦2部では1ゴール差でアシスト王を逃したが、「来年こそはアシスト王を」と意気込み、臨んだ今年度は7アシストをマークし、アシスト王タイ、そしてベストイレブンに選出された。

△表彰式の写真(上2枚)
「東海に来なければ良かったと思った時もあった」。
高校までとサッカースタイルが違い、2年時までは試合に出れないことが多かったという。
記憶に新しい、部が全国優勝を遂げた2年前の大会では、スタンドの上で全試合ビデオを撮っていた。「サッカー人生の中で1番の挫折だった」と振り返る。同期らがピッチで活躍する中、自分は外でそれをただ呆然と見ているだけ。チームが勝ち進む中で、自分だけが置いていかれている感覚を覚えた。
「何かを変えないといけない」そう分かっていながら、1年間を過ごしていた。「あんな経験は二度としたくない」その悔しさが西山の原動力だったという。
昨年度のリーグ終了時、最終学年となる西山は2つ目標を挙げていた。個人としてアシスト王をとること、そしてもう一つ、「チームを一部昇格に導くこと」だった。
リーグ開幕から1年間、けがで試合出場のなかった伊藤大晴主将に代わり、試合ではキャプテンマークを背負った。「試合に勝てなかったら自分の責任」。過剰かもしれないが、そのくらいの強い思いを背負って試合に臨んできた。

「言葉よりもサッカーに対する姿勢で見せてきた」と話す通り、試合中は決して口数が多いわけではないが、「自ら率先して動く姿を見せることでチームを率いてきた」という。
昨年11月26日に行われた1部参入を決めるプレーオフ決定戦では、前半にチームを活気づける先制弾を放ち、続く2点目も直接フリーキックから追加点を演出。有言実行の「一部昇格」に大貢献。チームは14年ぶりの1部昇格を果たした。



△昇格戦で先制点を決めた(上3枚)
試合中は試合に集中する分、あまり口を開く機会が少なかったが、その分ピッチ外では同期、後輩との時間を大切にしていた西山。実は「絡みたがり」の1面が。「後輩と話す時間が好きで、練習終わりの寮のお風呂で後輩たちと話をするのがめちゃくちゃ好きだった。本人たちには言ってこなかったけれど」と照れ隠しを見せた。
「東海大にきてよかった」悔しい期間を乗り越え、チームを一部昇格に導いたヒーローは笑顔でそう振り返った。

11月にSC相模原への入団が発表され、1月上旬からチームに帯同している。「同じポジションの人はみんなライバル」と闘志を燃やしている。「強みを磨いて武器にしていきたい」と意気込み、ステップアップを誓う。

西山拓実(にしやま・たくみ)
体育学部競技スポーツ学科
166㌢ MF
岡山作陽高校 出身
𝙉𝙚𝙭𝙩 . SC相模原
▲ #3 内田航太郎

△#4 伊藤大晴

△#6 坂本翔
𝙉𝙚𝙭𝙩 . ギラヴァンツ北九州

△#7 西山拓実
𝙉𝙚𝙭𝙩 . SC相模原

△#8 堤太陽

△#10 杉山祐輝

△#11 高田悠

△#19 江草舜辰
(記事・写真:清水優奈)
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