駅伝シーズン開幕記念②
#Go TOKAI
約1ヶ月後に迫る東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(箱根駅伝予選会)。11年連続の本戦出場を果たし、チーム目標である総合3位を達成すべく、7月終わりから長野県や北海道で夏合宿に励んでいる。好成績が続いたトラックシーズンの勢いをさらに高め、強豪・東海大学の復活へ、主力となる10人に前半シーズンの振り返りと駅伝シーズンの抱負を伺った。
【連載】第2回 花岡寿哉 ✕ 湯野川創
△左・湯野川創 右・花岡寿哉
昨年度の箱根駅伝に出場した竹割真(文化社会学部2年)や箱根駅伝予選会で本戦に導くチーム4位の成績を収めた鈴木天智(体育学部2年)など2年生世代で活躍する選手が多い中、同じく去年から活躍を続ける花岡寿哉(情報理工学部2年)は今年5月の関東インカレ10000㍍で日本人トップの28分15秒65をマーク。7月のホクレンDC千歳大会5000㍍でも13分41秒31の自己ベストを記録し、現役選手でエースの石原翔太郎(体育学部4年)に続くチーム2位の力を発揮した。
また湯野川創(同2年)も、7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会5000㍍で自己ベストを20秒以上を更新するタイム(13分42秒78)を出し、大学トップレベルの選手まで成長。春のトラックシーズンで大きな飛躍を遂げた2人が、秋の駅伝シーズンでもその勢いで突っ走ってくれるはずだ。
お互いの関係性🎽
お互いの他己紹介をお願いします
花岡 とても真面目で、陸上にちゃんと向き合ってると思います。でも、今日の取材に寝坊してきたけど(笑)。
湯野川 大学入って初めてやらかしました(笑)。
花岡は影の努力がすごいです。練習で行う距離以上をさりげなくやったり、練習が無い日でも練習をしていて、速さの秘訣は練習を見れば一目瞭然かなって思います。結果に見合った努力をしている選手です。
初めて会ったときの印象は?
湯野川 花岡は入学当初に怪我をしていたので、あまり走りは見れなかったけど、最初は静かな印象でした。練習に復帰したときは、今まで怪我をしていたことなんて忘れるくらい強いなっていうのを感じました。
花岡 自分はそんな覚えてないですね(笑)。初めて会ったときは怪我の繰り返しだったので、一緒に補強をしたり、走ったりとかも一緒にしていました。
△2年生はよく竹割の部屋に集まって、ゲームをしたり話したりして楽しんでいるそう!2年生だけのミーティングを週に1度開き団結力のある学年です!
お互いのキャラクターはどうですか?
湯野川 普段は静かだけど、言うときはズバって言ってくれる頼もしい存在です。
花岡 真面目に見えて、少しおっちょこちょいだなって思います。自分の同期だと草刈(恭弓)がよく寝坊するんですけど、それに注意して今日寝坊したりとか、忘れっぽいところがあったりします(笑)。
湯野川 忘れたというか、時間にルーズなところがあります(笑)。
お互いに尊敬しているところは?
湯野川 安定感抜群で本当に外さないので、もし自分が監督だったら安心してどの区間でも任せられる存在だなって思います。練習に関しては石原さんにも挑戦しようとするし、改めてすごい強さだなって思います。
花岡 自分はラストスパートがそんなに上がらないけど、湯野川は最後上げ切ることができるので、そこはすごく尊敬しています。
昨年度の経験を経て🎽
昨年度の振り返りをお願いします
花岡 高校生のときは全国大会に出場できなかったので、1年目からしっかり活躍したいと思って大学に入りました。でも入学前に怪我をしてしまい6ヶ月間くらい走れなくて、トラックシーズンも出遅れてしまって…。だから自分の中で箱根駅伝だけはどうしても走りたいっていう気持ちがあって、復帰した7月からは箱根駅伝に向けて距離を踏んで練習をしていました。
夏合宿では無事に全てこなすことができて、レース感覚を取り戻すために日本インカレに出させてもらうと、思った以上にいい結果が出たのでとてもうれしくて。その結果もあって全日本大学駅伝と箱根駅伝にも出させてもらえて、目標だった1年目から大学三大駅伝出場が達成できたことは良かったです。でも、もっと結果を残したかったなと思うし、チームとして両方ともシード権を逃してしまったので、総合的には悔しい1年目だと思います。
湯野川 自分は入学前に怪我をしていたのと、5月に新型コロナにかかってしまったので、6月ぐらいから復帰して練習を始めました。そこから夏合宿で選抜に選んで頂いて、箱根駅伝予選会にも走れたことはよかったけど、正直練習の時点でいっぱいいっぱいで、みんなについていくのも必死で…。「アピールをしないと」っていうのに力を使ってしまって、大事なレースに合わせることができず、そこで1年目が終わりました。
1年目から夏合宿を積めたし、普段の練習でも地道に力をつけることは良かったけど、練習の成果を結果に結びつけることができなかったので、悔しい気持ちの方が強いです。
△箱根駅伝では1年生ながら強者揃いの3区を任され、区間6位とチームに大きく貢献した花岡!2区で8人抜きを見せた石原からタスキを受け取り、勢いを加速する走りを見せた✨
花岡の活躍に湯野川はどう感じてますか?
湯野川 今年の関東インカレや全日本大学駅伝予選会を見ていても安定感抜群で、チャレンジしていく姿勢が素晴らしいと思います。自分はまだ体力面で劣っている部分があるし、5000㍍では結果を出したけど10000㍍やハーフマラソンで同じように結果が出せるかって言われると自信は無いなので、練習を積んで早く花岡に追いつきたいです。
トラックシーズンを振り返り🎽
春のトラックシーズンを振り返ると
湯野川 今シーズンは3月まで怪我をしていて、本来出るはずの記録会に出れず…。その後の記録会から走り始めたけど、5000㍍で自己ベストを出すことができてそれは良かったと思います。だけど本来ならその前のレースに出て結果を残して関東インカレのメンバーに入るはずだったので、非常に勿体無いことをしたと思いました。
でも、学連網走5000㍍ではいい環境で走らせてもらえて、そこで大幅自己ベストを出せたことは、ここまでの練習の成果が出せたと思います。
花岡 4月の記録会で5000㍍の自己ベストを更新することができたので、良い感じに練習できている実感はありました。その中で去年、怪我で出れなかった関東インカレを見ていて、東海大学は長距離種目(特に10000㍍)で勝負になってなかったので、来年は自分が出て勝負したいなって思っていたから、そこで勝負して結果を残せたのは有言実行できたと思います。
△関東インカレでは10000㍍で日本人トップとなる28分15秒65をたたきだし、大きな舞台でも活躍するエースとしての片鱗を見せつけた!
湯野川は学連網走で自己ベストを出したときの心境は?
湯野川 中盤から後半にかけてかなり楽に走れていたので、途中からこれはいけるんじゃないかって思いました。予定より少しペースは速かったけど、ペースメーカーの石原さんにリラックスしてつくことを意識していたので、最後ペースがかなり上がっても余裕を持って切り替えることができたから、大幅な自己ベストが出たと思います。
自己ベストに1秒差まで湯野川が迫ってきたとき、花岡は?
花岡 レースを中継で見ていたんですけど、前の方で走っていて後半になっても動きが良いままだったのでこれはタイムが出るなと。通過タイムは自分のホクレンの方が速かったんですけど、「やばい、抜かれる」って思いヒヤヒヤしました(笑)。
湯野川がここまで結果を残せた要因は?
湯野川 週に2回、速いペースで行うポイント練習があるんですけど、大会前の練習では5000㍍13分40秒台を出すぐらいまでこなせていて、両角先生からも「本番で40秒台いけるぞ」って自信を付けてくれてました。だから40秒台が出るのかなと思いつつ、厳しいかもなっていう心の中に葛藤があって、でも調子が良かったので自分の思った以上に走れました。まさか40秒台前半までいくとは思っていなかったから、出せた時は驚いたけどすごく自信になりました。
△トラックでの抜群のスピード力を、秋の駅伝シーズンでも存分に発揮する湯野川に注目だ!
(写真提供=陸上競技部駅伝チーム)
秋の駅伝シーズンに向け🎽
駅伝では何区を走りたい?
花岡 全日本大学駅伝は箱根駅伝予選会と近いので、疲れなども多少はあると思うから、任された区間を走りたいです。箱根駅伝ではもう一度3区を走りたいという気持ちはあるけど、チームの状況を加味してどの区間でも走れるように準備をしていきたいなって思います。
湯野川 箱根駅伝では3区です。それ以外だと9区か10区を走りたいなって思っています。でもそのためには、まず秋のシーズンで結果を残して、チーム内で3位くらいの実力までつけて初めて3区出走が見えてくると思うので、しっかり力を伸ばしていけるように頑張ります。
お互い箱根駅伝では3区を走りたいっていうことでしたが、どうですか?
花岡 まさか3区と言われるとは思っていなくて(笑)。前回は自分が走ったのでコースを知っているというのもあるし、石原さんからタスキを貰いたいっていうのもあるので希望は3区かなって思います。
湯野川 チーム状況にも左右しますし、3区は理想であって現実はどうなるか分からないけど、もちろん勝負はしていきたいです!
最後に駅伝シーズンへ意気込みを
花岡 全ての駅伝で区間賞を狙っていきたい思います。チームがシード権内で戦うためには自分の区間上位の走りが必要になると思うので、常に区間賞を狙って走ります。自分がさらに成長して大学トップレベルの力をつけて、トップレベルで勝負できる選手になりたいです!
湯野川 まずは箱根駅伝予選会に出場して、最低でも63分台を出すことが目標です。去年も走らせて頂いたけど全然貢献できなったので、今年はチーム上位になって本戦切符を獲得したいです。そのためにもまずは体力の向上が必要だと思っているので、秋はしっかり距離を踏んでいけるようにしていきます!
△「今の2年生が4年生になったときに箱根駅伝で優勝する」という入学当初から掲げる目標に向かって、今後も上へ上へと成長していく2年生たちに注目です!🔥
(写真提供=陸上競技部駅伝チーム)
(写真・記事・取材=吉田紫乃)
コメント
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そして取材された吉田さん「ありがとうございます」このような情報は駅伝ファンにとっては大変有難く、感謝しております。
2023/09/20 URL 編集