全員攻撃で堅守を打開し、開幕4連勝を飾る
9月10日(日)@東京女子体育大学体育館
関東学生秋季リーグ戦女子1部 第4戦
VS東京女子体育大学
(14-12)
(17-16)
〇31-28
【スターティングメンバー】
2.奥村由紗(体育学部1年・右45)
3.白石理子(同4年・左45)
8.小柴夏輝(同・センター) ※副主将
9.小林愛 (同・ポスト) ※主将
10.千葉有紗(同2年・右サイド)
12.千葉楓 (健康学部3年・キーパー)
26.大田歩果(体育学部3年・左サイド)
28.佐藤愛 (理学部3年・ポスト)
【途中出場選手】
1.武江真穂(体育学部1年)
6.上遠野空(同2年)
11.今井綾音(同3年)
14.水谷美海(同1年)
【試合レポート】
ここまで秋季リーグ戦第3戦を終え、3連勝と盤石の強さを見せる東海大学。4連勝を狙うべく立ちはだかるのは、幾度なく名勝負を繰り広げてきた強豪・東京女子体育大学だ。優勝に向け落とせない一戦に、通常の週よりも高い負荷をかけ、徹底して練習に励んできた。
東海大ボールから始まった前半は、主将・小林愛(体育学部4年)のポストシュートで先制点を挙げると、白石理子(同)や小柴夏輝(同)など4年生の活躍で、得点を重ねる。一方東女大は、ライン上に横一線で固める6-0ディフェンスではなく、高い位置でのディフェンスを繰り広げ、通常の試合とは異なるスタイルで東海大のオフェンスにプレッシャーを与え続け、序盤は一進一退の攻防が続いた。
△秋季リーグ序盤は体調不良等で4年生全員が揃わない試合が続いたが、東女大戦は3人全員がスタメンに復帰。この試合でも多くの経験値と高い技術でチームを率い、大事な場面で決め切る4年生は必要不可欠な存在だ。(上右・小柴、上左・小林、下・白石)
前半中盤、東海大はGK千葉楓(健康学部3年)を中心に堅いディフェンスで守り切ると、武器である速攻で白石や大田歩果(体育学部3年)が決め切り、4点差まで点差を広げることに成功。しかし終盤、相手の高い技術力でゴールを許し、14-12と2点差まで詰められ前半を終えた。
△何度もキーピングを見せ、相手に流れを渡さないGKの千葉楓。「今日の試合は調子が良かったが、止められるシュートも多くあったので次は止めれられるようにしたい」と意気込んでいる!
勝負の後半戦、序盤は白石の速攻や小林の7㍍スローで得点を重ねるも、相手も負けじと得点を重ね、点差を離すことができない。さらに相手の高い位置でのディフェンスに押され、自分たちの流れに持ってくることができない時間が続いた。それでも、バックプレーヤーだけでなくポストや両サイドの選手も積極的にパス回しに参加し、全員で攻撃を展開して相手のディフェンスを打開した。
△特に大田は左サイドのポジションだが、中央に切り込みゴールを奪うシーンが多く見られた。さらに速攻でも大事な場面でゴールを決め切り、東海大に勢いをつける活躍を見せた。
後半中盤では、自分たちのミスから相手に速攻で攻められる場面が続いたが、GKの千葉楓が連続でビッグセーブを見せチームの危機を救った。また、前半から相手の厳しいマークにあっていた奥村由紗(体育学部1年)が、厳しいディフェンスをされながらもカットインで連続得点を決め、リードを保つ。結果31-28と、最後まで相手にリードを許さない展開で見事リーグ戦4連勝を飾った。
△春季リーグ戦からさらに成長を遂げ、今のチームには欠かせない存在となった奥村。夏の期間は「フィジカル面を中心に鍛えてきた」と話すように、元々のしなやかさに加え、当たり負けしない力強さもこの試合では多く見られた。
【得点内訳】
1.小林愛 9得点✨ 3.白石理子 5得点
2.大田歩果 7得点 5.奥村由紗 4得点
3.小柴夏輝 5得点 6.上遠野空 1得点
【試合後インタビュー】
栗山雅倫監督(スポーツプロモーションセンター教授)
・試合を振り返り
東女大相手にはいつも難しい戦いになるし、監督としても十分に分かっている。その中で東女大は自分たちのスタイルを捨てて、高い位置でディフェンスをする勝負をかけてきた。そこに凄い迫力を感じたし、うちは戦術的に崩された。でも意地を張って、上級者が逃げないで攻撃をしたから、結果的にリードされずに勝てたと思います。
・試合に向け今週1週間やってきたことは
東女大にはどうしても負けたくなかったから、やってくることを想定して時間をかけて、特にディフェンスに関してはこれでもかってくらい練習したね。火、水、木、金とガッツリやって、前日の土曜も結構やってしまった。だから相当負荷が高かったと思います。
リーグ戦って長いから試合に向けての調整だけをやりがちだけど、そんな約束事だけだと鍛えられないから、特にこの試合は勝負かけましたね。相当疲れはあるかもしれないけど、鍛え抜いて後半戦にいかないと今後勝てないから、まだまだやっていきますよ。
・サイドの選手も中に切れ込む多種多様な攻撃がありましたが
今日は「ここ狙えるね、自分行きます」のように、チーム全員でシンプルに攻撃できたのがよかった。また、今日は1年の奥村が相当マークをされていて、1人目は抜けるけどその次のフォローが物凄く早かった。それでも終盤の勝負どころで2つ得点に持っていけてたから、春から成長したなと感じてます。
・今日のディフェンス面はいかがだったでしょう
相手にはいいロングシューターが2人いて、もう少し抑えられると思ったけど自分たちのスタイルを変えて攻撃してきたから結構やられた。後半も個人の技術で相当攻められたから、やっぱり意地があるなって思ったね。でももっと守れるし、できますよ。28点という失点も少なくないし、どんな戦い方をする相手にも対応できる力が課題です。
・来週への意気込み
ここから先、筑波大学も含めて落とせる試合は無いし、うちは相当他のチームからマークをされているので、そのマークを分かっていても勝ち切れるハンドボールを、強さを際立たせるハンドボールをやりたい。来週も鍛えぬいて、全勝でいきたいと思います。
小林愛主将
・試合を振り返り
東女大は最初から気を抜いて戦ったら相手のペースになるから、入りから自分たちの持ち味である『速攻』を意識して得点を取ることができて、前半は点差を離すことができた。でも最後にいつも点差を縮められることが課題だから、我慢するところは我慢して、点差を縮められないようにすることが今後の課題です。
・ディフェンス面はいかがでしたか
東女大に対しては守りの手数を多く出して、「簡単にパスをさせない、シュートをさせない」と意識したなかで、守れた部分もあるけど、相手のスピードあるプレーでやられた部分もあったからまだまだです。
・攻撃面でも幅を使ったプレーをしていましたが
東女大は立体ディフェンスをやってきていたので、一人ひとりが動かないと攻め切れないから、ポストやサイドも積極的に動くことを意識してやりました。
・キャプテンとして試合中意識していることは
今日は自分自身がバテるのが早かったから、皆に対して声をかけられなくて。そこはキャプテンとしてやらないといけないし、周りの皆が力強いプレーとか声を出してくれたので助かりました。
・現在のチームの完成度は
まだ半分ぐらいかなって思います。一人ひとりのシュートミスやパスミスとかの簡単なミスを減らして、オフェンスでシュートまで持っていく確率をあげることで、チームが強くなると思います。
・来週への意気込み
東女大戦が終わったとはいえ気は抜けないし、自分たちの流れが悪いときにどれだけ粘ることができるか、その辺りを意識して取り組んでいきたいと思います!
☆次戦は9月16日11時30分から、国士舘大学多摩キャンパスにて日本女子体育大学と対戦します。5連勝へ、次戦も応援よろしくお願いします!
☆また秋季リーグ戦直前特集として、現在スタメンなどで活躍する7名のインタビュー記事もブログで掲載中です。是非ご覧ください⬇️
(写真・記事=柳内紀輝)
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