全日本大学駅伝対校選手権大会①
11月5日(日)
名古屋・熱田神宮~三重・伊勢神宮
第55回全日本大学駅伝対校選手権大会
総合9位 5時間21分54秒
【個人結果】
1区 佐伯 陽生 区間16位(27分54秒)
2区 兵藤 ジュダ 区間9位(32分16秒)
3区 野島 健太 区間11位(34分33秒)
4区 南坂 柚汰 区間9位(35分21秒)
5区 湯野川 創 区間11位(37分43秒)
6区 折口 雄紀 区間9位(38分34秒)
7区 花岡 寿哉 区間7位(53分11秒)
8区 竹割 真 区間13位(62分22秒)
【試合レポート】
エースの石原翔太郎(体育学部4年)や10月に行われた箱根駅伝往復大学駅伝競走予選会でチームトップの鈴木天智(同2年)がケガで欠き、下級生中心でエントリーが組まれた全日本大学駅伝。
3年ぶりに1区を任された佐伯陽生(同4年)は、トップと35秒差の総合15位で2区の兵藤ジュダ(同2年)へタスキをつなぐと、高校時代800㍍でインターハイ王者となった兵藤が自慢のスピードで東洋大学、立命館大学、大阪経済大学を抜き総合12位まで順位を押し上げる。3区の野島健太(文化社会学部3年)は順位をキープし、4区のルーキー・南坂柚汰(体育学部1年)は前にいた順天堂大学と帝京大学を交わし総合10位へ浮上。5区を任された湯野川創(同2年)は順位を2つ落とすも、大学ラストイヤーで駅伝デビューを飾った6区の折口雄紀(同4年)が、東京農業大学、創価大学を抜き順位を再び総合10位まで押し上げた。
目標のシード権奪還へ8位圏内と1分近く離される中、エース区間の7区を任された花岡寿哉(情報理工学部2年)は区間7位の走りを見せるも、順位を上げることができないまま8区のアンカー・竹割真(文化社会学部2年)へ。竹割は懸命の走りで前を追うも中々シード権の8位に近づけず、終盤で前を走る早稲田大学を抜き総合9位でフィニッシュ。エースや主将を欠くレースで健闘するも、3年ぶりのシード権まであと一歩届かなかった。
【選手インタビュー】
1区 佐伯陽生(体育学部4年)
走り終えた今の心境は
1区を先頭集団で走ることができていたらシード権は取れていたと思うから、その中で今回チームの足を引っ張ってしまって申し訳ない気持ちです。
レースを迎えるうえで調子は
走りの面での調子は良かったけど、(レースの)1週間前に膝が痛かったり、調子はいいけど身体は痛いみたいな状態でした。箱根駅伝の予選会から3週間しかなかったので、全日本に向けての練習不足な面も少しありました。
監督からのレースプランや指示は
シード権を狙うにあたって、ライバルが順天堂大や東洋大あたりとチームとして目星をつけていたので、「その2校についていくように」と指示はありました。
レースを振り返ると
最初の2㌔くらいから少しきつさが出て、呼吸や体力的には余裕があったけど、スピード面で細かい上げ下げがずっとあったので実力不足でした。
今回はエースの石原などが欠場でしたが
「エースが出れないから」という言い訳な気持ちになるのはダメだと思うから、「自分がエースになる」、「自分が石原ぐらい走る」という気持ちに全員がならないと強くはならないと思います。
今後の課題点は
ハーフマラソンが走れることは(箱根駅伝の)予選会で分かったので、ジョグの距離は落とさないようにしていきたいです。また基礎スピードを上げていかないと箱根駅伝ではもっと厳しい戦いになると思うので、スピードと量を両方やっていくしかないと思います。
箱根駅伝でチームがシード権を取るために
コンディションを合わせるのが凄く苦手なチームなので、まずは故障を無くすこと。そしてコンディションを合わせられるように一人ひとりが考えていくこと。今の力ではシード権まで届かないと思うので、故障をしないギリギリまで練習で追い込んで、力をつけることが必要だと思います。
今後の個人目標を
自分は大学にきてから駅伝で区間賞を取っていないので、箱根駅伝こそは自分の力を全て出し切って区間賞を取ってチームに貢献したいです。そのためにもコンディションを整えつつ、あと2ヶ月間ひたすら追い込んで、いい結果を残せるように頑張ります。
2区 兵藤ジュダ(体育学部2年)
走り終えた今の心境は
タスキをもらったのが15位だったので自分のところでシード権までいきたかったけど、シード権まで持っていくことができなかったので申し訳ない気持ちです。
レースを迎えるうえで調子は
箱根駅伝の予選会のときが1番調子が良かったけど、(全日本の)1週間前から始まった合宿では感覚的にいつもと違くて、身体の調子もそうだけど精神的にもあまり良くなかったです。
レースプランは
自分は駅伝に関わらず普段のレースでも最初突っ込んで後半上げるっていうのがスタンスだったので、今回もそういう風に挑もうと思ってました。
どんな気持ちで挑みましたか
三大駅伝を走るのが初めてだったので凄い緊張はしたけど、チームに貢献できるようにしっかり自分の仕事をしようと思っていました。
レースを振り返ると
1㌔を過ぎたところで自分の思っている以上にラップタイムが遅くて、そこで身体と気持ちでギャップが生まれたけど、落ち着いて前の人を抜かすことができたのは良かったです。でも、前に順天堂大が見えている位置にいるのに差が全然縮まらず、それに伴って自分のペースが上がりきらなくて最後上げることもできなかったので、今回のレースは経験値にはなったけど自分の力が発揮できなくて悔しいです。
区間9位には
周りからは「区間1桁で良かったね」って言われるけど、タイムを見てみると上位の選手と結構開いていて自分の力不足を感じました。
今後の課題点は
終盤のスパートには自信があるので、終盤の粘りとペースアップを克服したいと思います。
箱根駅伝でチームがシード権を取るために
まだまだ人任せなところがあるので、個人個人の意識だったり練習での競争力が大事だと思います。
今後の個人目標を
箱根駅伝では1区を目標にしています。1区の出遅れは後半で相当な走りをしないとレースチェンジができないので、箱根駅伝で自分が1区を担えるように力をつけていきたいです。
3区 野島健太(文化社会学部3年)
走り終えた今の心境は
夏合宿の1ヶ月間怪我で走れない時期があって、復帰してから短いスパンの調整になったけど、初の三大駅伝出走でもつなぐ走りはできたと思います。
出走メンバーには
ギリギリまで走る予定ではなかったけど、石原さんや天智などの状態があまり良くなかったので自分が走ることになりました。
先日の平成国際大学記録会では好走を
自分の調子がどこまで上がっているかの確認だったのであまりタイムなどは気にしてなかったけど、結果的に全日本の選手選考にもつながったレースだったので、結果的にもタイム的にも良かったかなと思います。
レースを迎えるうえで調子は
レース前日の調整練習やレース前のアップでも良くなくて正直心配だったけど、何とか走ることができました。
レースを振り返ると
他大学はエース級の選手を置いているので、速いペースで突っ込まないといけない展開で。中間点過ぎたあたりの7㌔ぐらいからしんどくてきつかったです。でも監督から言われていたタイムには届かなかったけど、今の自分の力を考えるとタイム以上に良かったのではないかなと思います。
今後の課題点は
今回他大学のエースたちと戦って自分とは力の差があったので、練習で埋めていくしかないのかなと思いました。
今後の目標を
箱根駅伝でも出走を目指しているけど、今度は区間賞を取ることを目標に頑張ります。
4区 南坂柚汰(体育学部1年)
走り終えた今の心境
3区が終わった時点でシード権がまだ見えている位置でもらったけど、結果的に1分半以上(シード権から)広げてしまって。順位としては上げることができたけど、シード権で見たら後続に対して負担をかけてしまったので自分の責任は大きいです。
レースを迎えるうえで調子は
(全日本の)1週間前までは本当に調子が悪い状態で、何とか1週間で調子を上げたけど、コンディションとしては60㌫くらいの状態でした。
レースを振り返ると
3年前の石原さんの試合を見て33分台をターゲットにおいていたけど、意外ときつくて。順天堂大に離されないようにという思いで走ってました。4区は前半で遅れた分シード権内まで戻す立ち位置だと思って臨んだけど、(箱根駅伝)予選会のダメージも多少残った状態で調整していたので、中々コンディションを上げ切れず悔しいです。
今回の結果に
チームとしてシード権を狙っていた以上、獲れなかったことは悔しいです。個人としてもチームに貢献できなかったので全く満足はしてないし、次をどうするか切り替えていかないといけないので箱根駅伝に向けて頑張っていきたいです。
レース途中、順大の選手に給水を渡していたが
自分が給水を取ったときに他のも結構倒してしまって、順大の人が取れなかったので渡しました。
今後の課題点は
調整力と、今回1㌔2分50秒ペースに対して余裕度が足りなかったので、そのペースでも押していける力をつけていきたいです。
箱根駅伝でチームがシード権を取るために
(他大学の)ミスを待つのではなく、チーム全員が「自分たちで取りにいく」という気持ちに持っていけばいい方向に進めると思うので、そこは皆で気持ちを上げていけるように頑張りたいです。あとは箱根メンバーに入れない選手たちが、色んな大会で自己ベストを出すことでチームとして勢いとか雰囲気が上がっていくと思うので、そこは自分関係ないではなく、チーム皆で目指していけばシード権を取ることも難しい目標ではないと思います。
今後の個人目標を
箱根ではある程度予定している区間があるから、そこに向けてしっかり準備をしてシード権に貢献できるように頑張りたいと思います。
(写真・取材・記事=吉田紫乃、立石陽愛、森田晴日)
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