東日本セブンズ 無念の惜敗
リベンジの春が始まる
「飛びぬけて強いチームではないので、一試合一試合勝っていくしかないですね。必死なんで」(阪本圭輔=写真右下)
今月22日に秩父宮ラグビー場で行われた東日本大学セブンズ選手権大会。昨年度まで3連覇している同大会だが、チームに王者の慢心はなく、目の前の勝利だけをつかみにいった。
初戦は同じ関東大学リーグ戦グループの法政大との対戦に。“パス&サポート”を掲げて臨んだチームは序盤から積極的な攻めを見せ、高平拓弥が運んだボールを敵陣ゴール前でつなぎ百武優雅がトライ。続いて好調・中村大治郎(=写真左)がモールからつないだパスを受けると、相手ディフェンスをものともせず追加点を奪い取った。
直後のプレーで攻守の要である高平が負傷し、脳震盪の診断を受けて離脱を余儀なくされてしまったが、つなぐ意識は後半に入っても途切れない。亜脱臼により、この日が今季セブンズ初出場となった村山廉を含む4年生3人の連続トライで突き放し、38―14で勝利を収めた。
「今までやってきたことをしっかり確認して臨んだ」とセブンズリーダー宮田一馬が話す2回戦は、早稲田大を迎え撃った。前に出るディフェンスが功を奏し、先制のトライは東海大。19-7とリードして迎えた後半は、村山の強力な突破からつないで百武がこの日3本目のトライを決めた。後半3分に一本返されたが、その後敵陣で小原政佑が果敢な突破を見せると、中村のアタックや尾崎士朗の粘り強いタックルで追加点を許さない。一進一退の攻防が繰り広げられ、最後は抜けた阪本がガッツポーズでゴール中央へ。「(ガッツポーズは)初めてやった」と話す主将の熱いプレーで締めくくり、24―14で早稲田大を撃破した。
準決勝まで駒を進めたチームは“高平のためにも”と気合いを入れ直す。「全員の意思疎通を、ベクトルを合わせて戦おうと決めた」。チームを牽引してきた宮田を中心に、気持ちひとつに明治大戦に臨んだ。
小雨が降る中でのキックオフ。明治大の強固なディフェンスに苦戦するも、尾崎の供給する球から村山が突破しトライを決めると、小原も続き前半を12―7とリードして折り返す。しかし後半に入るとミスが目立ち、敵陣でのチャンスをなかなかものにできず、3連続でトライを奪われ突き放される。7分を知らせる鐘が鳴る中、最後の意地で深谷竜二郎がトライを決めるも19―26でノーサイド。次第に強くなる雨に打たれながら、チームはグラウンドを後にした。
「勝てた試合だからこそ、すごく悔しい。けれど、早稲田大に勝って、明治大とも試合をすることができたことは大きな経験になった」と阪本は振り返る。セブンズを通して中村や永坂将志など、力をつけた下級生達も頭角を現している。
今月29日からは、遂に春の公式戦である関東大学春季大会が始まる。東海大が最初に対戦するのは、くしくも今回煮え湯を飲まされた明治大。雪辱を果たす絶好の機会を逃すわけにはいかない。リベンジへの闘志を燃やす阪本新体制の15人制初陣に注目だ。
【出場選手】 【スコア】
1 村山 廉 一回戦 対法政大
2 百武 優雅 38―14
3 中村 大治郎
4 尾 士朗 二回戦 対早稲田大
5 阪本 圭輔 24―14
6 宮田 一馬
7 高平 拓弥 準決勝 対明治大
8 小原 政佑 19―26
9 永阪 将志
10 小笠原 駿
11 堺 裕二
12 深谷 竜二郎
☆関東大学春季大会 日程☆
4月29日(日)対明治大 @東海G 14:45キックオフ
5月13日(日)対筑波大 @東海G 14:00キックオフ
6月10日(日)対帝京大 @帝京G 13:00キックオフ
7月1日 (日)対早稲田大 @ニッパツ三ツ沢 14:00キックオフ
【大会概要】
今年度から開催が決定した関東大学春季大会は、前年度の成績から関東大学リーグ戦グループと関東大学対抗戦グループを上位Aグループと下位Bグループにそれぞれ4校ずつ分け、総当たり戦で対戦する交流戦。リーグ戦グループVS対抗戦グループで各校4試合行い、ベストフィフティーンも選出される。
☆4試合ある内の2試合は、東海大学湘南校舎ラグビー場で開催されます。一人でも多くの声援が、選手の力になります。厳しいトレーニングを積んだ春を越え頂点を目指すSEAGALESの活躍を、是非会場でご覧下さい!!
コメント