【特別企画~軌跡~】湘南校舎ラグビーフットボール部

~本日卒業される卒業生の門出を祝し、特別企画『軌跡』として各部を追った記者が卒業までの軌跡を辿ります~

「ONE TEAM」
湘南校舎ラグビーフットボール部


2月2日。部の納会で4年生がおもいおもいに話した。「みんなと会えなくなることが一番悲しい」と統括寮長を務めた深見瑠希(体4)は涙ながらに語った。


▲壮行試合での集合写真


<play back>
今年度初の公式戦となった昨年4月のY.C.&A.C.JAPANSEVENSでは、社会人チームにも圧倒的な点差をつけ優勝と好調のスタートを切った。また、その後の関東大学連盟ゼブンズでも頂点に輝き春季大会へつないだ。



▲優勝した選手たち

しかし、けが人が相次ぎ迎えた春季大会初戦の明治大戦。多くの選手が大学初のファーストジャージとなった。前半は43点差とリードを広げられたものの、後半のスコアだけを見ると、有利にゲームを進めるなど成長もあった。

その後、帝京大、慶應義塾大、大東文化大と、黒星をつけられ続けたが、春季大会最終戦では流通経済大に勝利し意地を見せた。

7月のトップリーグも参戦するジャパンセブンズでは、4月のセブンズメンバーに加え、アタアタ・モエアキオラ主将(体4)や、テビタ・タタフ(体4)などフィジカルの強い選手もメンバーに入った。
初戦から順当に勝ち進むと、帝京大にも逆転し勝利をつかむ。トップリーグの日野レッドドルフィンズにも土をつけ決勝までのぼりつめた。決勝戦ではセブンズ日本代表候補チームであるSDSに敗れたが、後半には意地のトライを決めるなど、史上最高の準優勝。モエアキオラが「みんなの応援がエナジーになった」と話すように、スタンドにいるチームメイトからの大声援がメンバーへ力を与えた。



▲応援に駆けつけたチームメイト


▲準優勝となった選手たち

そして、9月大学選手権の前哨戦となる関東大学リーグ戦がいよいよ始まった。
初戦の拓殖大戦には、けがで春季大会は欠場していたリーダー陣をはじめ4年生が顔をそろえた。前半に1トライを許すものの、この試合の失点は、たった7点と圧倒的な強さを見せつけた。第5戦の流通経済大戦は、タタフの好タックルやターンオーバーで前半をリードし折り返したのものの同点に追いつかれた。なんとか黒星を回避したものの、ケガで欠場したモエアキオラもベンチから悔しそうな表情で見守っていた。
「アタさん(モエアキオラ)がいなくてもまとまりのあるバックスをつくりたかった。」この試合でモエアキオラのポジションを任された眞野泰地(体3)も、固い表情を浮かべていた。
リーグ優勝するには大東大に勝つことが条件とされた最終戦は、試合終了間際まで同点と昨年に引き続き接戦となった。昨年と同じ悔しさはもう味わいたくない。全員の強い気持ちが実を結びラストワンプレーで昨年度取りきれなかったモールでのトライを奪った。
グランドの選手だけでなく、スタンドのメンバーも全員で大歓声を挙げた。


▲喜ぶ選手たち

創部初の大学日本一へ。関東リーグ1位として挑んだ全国大学選手権大会の初戦の相手は明大となった。明大は関東大学対抗戦でこそ4位となったが、春季大会、ジュニア選手権ともに帝京大から王座を奪い取った強豪だ。しかし、負ければそこで4年生は引退。東海大も負けるわけにはいかない。前半は3-12と劣勢に立たされたものの、後半で同点に追いついた。試合終了間際まで競り合ったものの最後はペナルティーゴールを決められ、涙の結果となった。しかし、後に大学日本一となった明大との点差が一番小さかったのも東海大というだけにいっそう悔しさが残った。

納会で、主務を務めた勝川泰成(体4)は、「今年1年でチームは大きく変われた。リザーブとファーストの溝も埋まり、チームが一つになれた。でも関東大学ジュニア選手権大会、大学選手権ともに明治に負けた。わずかな僅差であったが、あの瞬間自分たちの目指していた大学日本一に届かなかった。『今年のチーム良かったよ』と色んな人に言ってもらったが、目標に届かなければ何かを変えなければいけない。来年必ず日本一になってください。応援しています」と熱いエールを送った。



< pick up>
*副将加藤竜聖(体4)
「俺がいたら大丈夫って思われる存在に」



昨年2月。副将に就任し、「最後の1年頑張ろうと決めていたが、それ以上にリーダーとして周りを見て本当に頑張らないといけないと思った。プレーで先頭に立ち体張って引っ張りたい」と意気込んだ加藤。ケガの影響で、春季大会の出場はなかったものの、常に声をかけ続ける加藤の姿がベンチから見えた。そして迎えた関東リーグ戦からは「やっと戻ってこれた。HOはセットプレーの場面で一番大切なポジション。信頼されて先頭で引っ張っていけるようになりたい」と関東リーグ戦の全試合に背番号2番のHOとして出場。そして、関東リーグ戦でチーム最多の16トライを挙げ、チームを牽引した。その姿に新副将に就任した中野幹(体3)は、「竜聖さん(加藤)は、練習や試合で、一日も弱い姿を見せなかった。そして、『オレを信じろ』と常に声をかけていて、竜聖さんを信じてついていけばいいという確信があった。自分も見習って後輩をついてこさせたい」と話すなど、先頭に立ってチームを引っ張る加藤の姿はしっかりと後輩に受け継がれている。



*PR今津紳吾(文4)
「リハビリを乗り越えて」


一昨年の2月、前十字靭帯を切った今津。去年は一年間ずっと試合に出れず、最後に出たのが2年の冬のCチームの試合と、大きなケガをしたが1年間懸命にリハビリを続けた。また、PRにしては足りなかった体重を13㌔増やすことに成功。そして、ラストイヤーとなる今年度の関東リーグ戦では、自身初のファーストジャージを身にまとい最前線で身体を貼り続けた。
「試合にでるようになってから、体ケアをしたり、試合を見たりなど自分だけでなくチームの事など、ラグビーにかける時間がかなり増えた。友達に共有もするが、試合を一人で見てここはこうだなと反省するようになった」と自身の成長を口にする。
また、今年2月の部の納会では、後輩に向け、「ケガをしても腐らずにリハビリに励んでほしい」と力強く語った今津の言葉は、後輩たちの心に深く刻まれただろう。




あとがき
4年生のみなさんご卒業おめでとうございます。私がラグビー部の担当をさせてもらってからあっという間に2年が経ちました。この2年間たくさんの感動や、迫力あるプレーを見させていただき、ラグビーの素晴らしさををみなさんから教えていただきました。みなさんから教えていただいたラグビーの素晴らしさをたくさんの人に伝えられるようにこれからも頑張ります。みなさんも新天地で頑張ってください。応援しています。本当にありがとうございました。

(記事:峯本茉弥 写真:峯本・下山充樹・尾澤亜海)

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