国立を舞台に逆転劇で魅せるも力尽きる全国大学選手権大会 準決勝 対明治大 @国立競技場
東海大24―39明治大
(前半3―21 後半21―18)
〈スターティングメンバー〉
1PR木村星南(文4)
2HO土一海人(体4)
3PR星野克之(政4)
4LO小池隆成(体4)
5LOワイサケ・ララトゥブア(体3)
6FLジョーンズリチャード剛(文社4)
7FLレキマ・ナサミラ(体3)
8NO.8ノア・トビオ(体4)
9SH柴田凌光(体4)
10SO武藤ゆらぎ(体2)
11WTB林隆広(体4)
12CTB丸山凜太朗(体4)
13CTB伊藤峻祐(体3)
14WTB谷口宜顕(体2)
15FB野口幹太(体4)
〈リザーブ〉
16徳田悠人(体4)
17本橋純平(政4)
18前田翔(体4)
19富田晴大(体4)
20アフ・オフィナ(体2)
21竹村嶺(文社4)
22酒井亮治(体4)
23井島彰英(体3)
【試合レポート】
4度目の決勝進出を懸け新春の国立競技場で行われた準決勝は、選手権を含めて敗戦が続く明治大(対抗戦グループ3位)との顔合わせに。ディフェンス力で慶應義塾大戦を制し、2季ぶりに選手権で勝利を掴んだ東海大。HO土一海人(体4)、NO.8ノア・トビオ(体4)、そしてCTB丸山凜太朗(体4)とけがで戦線を離れていたメンバーが戻り、今季ベストメンバーがそろった。

△試合前の円陣を組むフィフティーン
前半、開始直後からチームで力を入れてきた前に出るディフェンスで戦列復帰した丸山凜太朗(体4)がマイボールを獲得し、流れを呼び込む。その流れで相手ペナルティを誘い、PG(ペナルティゴール)を丸山が決め先制に成功し3―0。

△PGを決めた丸山
幸先のいいスタートをきったが、明大ラインアウトからBK陣が崩されすぐさま逆転のトライを許す。春から理想として掲げてきた展開ラグビーで敵陣を攻めると、ゴールライン手前でマイボールスクラムを獲得。チームが得意とするプレーでトライを奪いたいところだったがペナルティを犯し、なかなか得点を奪えないまま前半20分が経過する。試合が動いたのは24分。明大のフィールドを大きく使った攻撃から数的優位な状況を作られ、大外に構えていた選手に追加点となるトライを許すと、34分にも失点。前半は明大の攻撃に押され、連続トライを許すなど苦しい展開が続き、3―21で終えた。

△前半、トライは奪えなかったもののゴール前までボールを運ぶ小池隆成(体4)
明大ペースでハーフタイムを終えて迎えた後半。このまま終わらせない、とリーグ戦王者の意地を見せ、ここから東海大の反撃開始。マイボールラインアウトからラックを作り、空いたスペースに柴田凌光(体4)がボールを持ち出すと、伊藤峻祐(体3)が抜け出しこの試合初めてのトライを奪った。

△初トライに喜ぶ選手たち
明大のキックオフで再開後、林隆広(体4)、武藤ゆらぎ(体3)、レキマ・ナサミラ(体3)らがビッグゲインで一気にインゴール手前までボールを運ぶ。逆サイドに大きなスペースを見ていた丸山が正確なキックパスをし、谷口宜顕(体2)がそのままインゴールへ飛び込んだ。難しい角度からのコンバージョンキックも丸山が決め切り、17―21まで追い上げる。

△インゴールに飛び込む谷口
スクラムでも相手ペナルティを獲得し、ペースを掴んでいく。ラインアウトで再開して再びペナルティを誘い、スクラムを組む。数回の組み直し後、マイボールキープし最後は武藤が逆転のトライ。24―21に。

△スクラムを組み直し集まる選手

△逆転トライの武藤

△武藤に集まる選手
自陣で明大の猛攻を受けながらも、ディフェンスで圧をかけ続けてミスを誘い出すなどピンチを凌ぎ続ける。しかし21分にペナルティゴールを決められ、24―24の同点とされる。数分後には激しいタックルで止めにかかるも、トライで再び勝ち越しを許す。さらには32分、インゴールに蹴られたボールをグラウンディングされて差を広げられた。37分にペナルティゴールを決められ、24―39でノーサイド。4度目の決勝進出とはならなかった。
【フォトギャラリー】







【試合後コメント】
◯試合の振り返り
木村監督→前半から今日はとにかく、いままでやってきたことを出そうと。細かな技術的なことというよりは、強いマインドをもって試合に臨むことをリーダー中心に全員で、やることは彼らはわかっているので、それをしっかりと強い気持ちをもって臨んだゲームだった。しかし前半は少し自分達のプレー通りにいかないなかで、明治大学さんの勢いがあり、苦しい展開になってしまったんですけど、後半からしっかり取り戻せたことはよかったかなと思っています。ただ、そのあとここぞのところでミスをしたとことが今日の結果に繋がったと思います。最後までやってきたことを出そうという気持ちで戦った学生たちには素晴らしかったなと感じています。
ジョーンズ主将
→試合前からずっと、相手は関係なく、自分達にフォーカスということを練習中からも全員が声をかけあって意識してきた部分のなかで、今日の試合のなかで、前半噛み合わなかった部分とか、自分達のなかでありましたけど、自分達のこだわってきた部分をちゃんとフォーカスできたかなと思っています。
丸山選手→今日の明治大戦に向けて、この一年間自分達がやってきたことを出そうと。相手ではなく、自分達にフォーカスして準備してきて今日の試合に臨みました。前半点をとれる部分でとれなくて、明治のペースで試合が進んでしまい、ハーフタイムで切り替えて、自分達が出来ることをやろうという気持ちのなかで、連続3トライをとれて、そこからもう1トライをとりたかったんですけど、明治にとられてそこから明治のペースになって相手にとられたのが敗因だと思います。
木村選手→前半の入りの部分で、僕らの得意なスクラムで試合の流れを掴んでいこうかなと思っていたんですけど、そこは相手もこだわりももっている部分で、僕らもあまりいい流れでペースをつかめなかったです。FWとしてこだわっていたラインアウトの相手への競りなど、そこはしっかり通用していたので手応えはありました。
この試合をもちまして、今季の全日程を終了しました。
来季も応援よろしくお願いします!
(記事:廣瀨・塩澤、写真:廣瀨)
コメント