「チームの柱」2人の思い
佐藤駿一郎(体3)・山本龍(体3)
△山本(左)と佐藤(右)
11月29日から12月5日まで行われていた全日本大学選手権大会(全日本インカレ)。
初戦を迎える直前に、チームの柱となるお2人にお話を伺っていました。東海スポーツ52号にて掲載しきれなかった、お2人の仲睦まじい様子をお伝えします。(※この取材は11月26日に行ったものです。)
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ー大学に入ってから今までを振り返っていかがですか佐藤:1・2年生はベスト4とベスト8という結果で満足のいく結果を出せなかったことが悔しくて。上級生になって結果を出したい、もっと上を目指したいという思いが強くなりました。
山本:先輩たちに助けられて、必死にプレーしてきたって感じですね。3年生になって、上級生が少ない中で自分たちがもっとチームで引っ張っていける存在にならなければいけない、と責任感が芽生えました。
ーお互いのことをどう思っていますか佐藤:龍は高校で日本一(18年度全国高校選手権大会で優勝)になって結果を出している。チームで一番注目されているのは龍です。
山本:絶対違うやろお前(笑)高校では勝てたけど、大学のレベルの高さを思い知りました。駿一郎が全日本の合宿から帰ってくると、いつもよりいいプレーをするんですよ。その強さを潰さない、いいトスを上げないとなぁと思わされます。
ーおふたりの出会いはいつですか?佐藤:中学3年の時にジャパンの合宿で会った時が初めてだったよね?自分はまだバレーを始めて間もない時で、その時はまさか大学で一緒にプレーするなんて思ってもいませんでした。
山本:ちゃんと話したり、仲良くなったのは高校2年のドリームマッチ。駿一郎に「大学どこ行くのー?」って聞かれて。駿一郎は東海に進路が決まってて、俺はまだ決まっていなかった。
佐藤:龍のこと、高校2年の時はうまいなぁって思って見ていて、3年になった時には龍のトスが打ちたいなぁと思うようになっていました。自分は東海に行くことが決まっていたから、同じチームに来てくれたらいいなぁと思って、誘ってみたりしていました。
ー出会った時と何かお互いの変化はありますか佐藤:会った当初に比べると、コミュニケーションを取るようになりました。チームメイトになって、お互いがお互いに思うことも多くなった分、すれ違うこともありました。自分たちが主になってコートに立つようになって、自分的には山本に一番信頼を置いています。
山本:プレー面では決定率も上がってきていて、本来なら駿一郎はトスの本数はあまり上がらないポジションだけどかなりあげている。負担もあるだろうけど、頼る場面が多くなりましたね。

△取材中の2人
ーバレー外でのおふたりのエピソードはあったりしますか山本:駿一郎のお父さんが、大会が終わった時とかの区切りでにタンを送ってくれるんですよ。仙台(佐藤の地元)のはすっごく分厚くて。ご飯を8合とか炊いて、みんなでがっついてます。
佐藤:高校の時に龍たちが仙台にきてくれて。その時に父親も龍と会ったんですけど、気に入ったのか毎回送ってきてくれますね。
山本:あとは練習終わってスマブラしたりとかね。なんだかんだ毎日話すしなぁ。
ーバレー面ではいかがですか佐藤:大学に入って3年、悔しい思いをして来て、『負けたくない』という思いが強くなりました。1人で抱えてしまうこともあるけど、そんなときに龍が声をかけてくれる。「チームを勝たせるために頑張ろう」と思えますね。
山本:自分たちのコンビプレーで得点を奪えたら勢いがつく。逆に自分たちが崩れてしまえばチームも流れを持っていかれてしまうと思っていて。監督からも「安心感を与えている、お前らが落ちればチームも落ちるぞ」と言われています。
ーお互いの強みはなんだと思いますか佐藤:龍は大学バレー内でも、群を抜く攻撃型セッターだと思います。データを見ても、龍のスパイクでの得点も多いしな(笑)身長もあるから、ネット際のボールもカバーしてくれる。トスを散らして、ノーマークを作ってくれるのもありがたいですね。
山本:駿一郎の強みは高い身長を生かしたブロック力ですかね。敵になったらやりにくい相手だなって思います。しかもでかいだけじゃなくて、2mあるとは思えないくらい俊敏な動きをするんすよ。
ーリーグで山本選手がスパイクを打つ場面が見られましたが佐藤:自分が龍にトスをあげるときは、決めて欲しいなと思ってあげてますね。
山本:スパイク練習をしているわけではないです。でも試合になるとなんか(トスが)上がってくるんですよね。
佐藤:セッター(仮)だもんね。他の選手もいるけど、龍が開いて準備できてたから、決めろ!って思いながら。
山本:中2でセッターになるまでは自分もアタッカーだったんで。だから打つのは好きですね、ずっと打つのはしんどいけど、たまには打ちたいなって思います。
<プロフィール>
佐藤駿一郎(さとう・しゅんいちろう) 体育学部3年
ミドルブロッカー
東北高(宮城)出身

山本龍(やまもと・りゅう) 体育学部3年
セッター
洛南高(京都)出身

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期待のルーキーとして入学し、活躍してきた2人も遂に最終学年。
「バレーボールを本格的に始めたのは楽しかったから。その楽しいという気持ちを忘れずにいたい」と話す佐藤選手と、「東海の代表としてコートに立っていることを忘れずにプレーしていきたい」と話す山本選手。
大学ラストイヤーに賭ける強い思いをコート上で体現してくれるはずです。まずは4月から始まる春季リーグでの活躍に期待です!
※この取材は11月26日に行ったものです。更新が遅くなり申し訳ございません。
(記事・写真:清水優奈)
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