【湘南校舎ラグビーフットボール部】
2022年、新春の国立競技場で行われた全国大学選手権大会の準々決勝で引退を迎えた4年生。リーグワンへと進む選手を中心に、湘南校舎ラグビーフットボール部で活躍した卒業生をピックアップ。
FL ジョーンズリチャード剛
【4年間の記録】(関東大学春季大会・関東大学リーグ戦・全国大学選手権大会)
公式戦初出場:2018年6月3日 関東大学春季大会 慶應義塾大戦
公式戦初トライ:2021年10月21日 関東大学リーグ戦 専修大戦
受賞歴:関東大学リーグ戦ベスト15(2020、21年度)
チームのために体を張り続けた主将「プレー面はもちろん、ラグビーに対する考え方も固まった4年間だった」と大学ラグビーを振り返ったジョーンズリチャード剛(文化社会学部4年)。1年時から関東大学リーグ戦デビューを果たし、2年時には大学選手権大会に出場。3年時は新型コロナの影響で試合数が減ってしまったものの、レギュラーとしてリーグ戦に出場するなど着実に経験を重ね、特に体を張ったプレーで存在感を見せてきた。
迎えた最終年、春に木村季由監督(体育学部教授)から主将の打診を受けたジョーンズは、「最初主将の話を受けた時は『自分には無理です』と伝えた」と一度主将を断っていたことを明かす。高校時代から幹部を務めたことがなかったことに加え、自分のキャラに合っていないこと、自信の無さが断った背景にあったという。それでも先輩や家族など、さまざまな人と相談を重ねるうちに「やらない理由よりもやる理由を探す必要がある」と決意を固め、主将を引き受けた。主将としてのプレーに「自分のキャラと合っていないという理由で可能性を閉ざすことがもったいないと感じた。可能性を信じて、自分のやれることを精一杯出したいという気持ちだった」とこだわりを語る。
実際、シーズンを通してやると決めたことを貫くブレないジョーンズの姿勢に刺激を受けた選手も多かった。今年度、スタメンとしてともに活躍してきた小池隆成(体育学部4年)をはじめ、丸山凜太朗(体育学部4年)は、「4年生になって、みんながリチャードを胴上げしたいと言っていた。チームの中で一番体を張るし、自らの背中を見せていた。一貫してやる姿で周りの信頼を勝ち取る人なので、その部分で尊敬していた」と語る。
さらに来季の新主将・伊藤峻祐(体育学部3年)もその姿勢に魅了された一人だ。「決めたことにこだわる。そのブレない姿勢は、自分も見習わなければいけないだと感じる」。ジョーンズの姿勢は次の代にも受け継がれる。

関東大学春季大会、リーグ戦には全試合出場し、体をはったプレーでチームの勝利に貢献してきた。4年間の集大成として臨んだ選手権では準決勝で明治大に惜敗しベスト4で終えた。ジョーンズは、「幹部を中心に何度もミーティングを重ねてきた。個人としても80分間常に体を張り続けることができた。4年間自分がやってきたことを少しは出せた場だったと思う」と振り返った。また、「みんながいなければ自分は主将としてここまでプレーできなかったと感じている。チームメートや木村監督、スタッフなどすべての人に『ありがとう』と言いたい」と思いを口にした。
4月からはリーグワンに所属している静岡ブルーレヴズに入団する。すでに新チームの合流し、「自分たちの努力で勝利を掴みに行く姿勢が自分に合っているなと感じる」と好奇心をもって練習に励む。ジョーンズは、「まずは1年目から試合に出たい。東海大のFWとしてプレーしてきたことに自信をもって頑張りたいと抱負を語った。







(記事:塩澤風太)
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