優勝がかかる大一番で勝利し、春に続き秋制覇!9月24日(土)
関東学生秋季リーグ戦 第6戦
VS筑波大 @埼玉県三郷市総合体育館
(14ー10)
(14ー12)
〇28ー22【スターティングメンバー】
〈背番号・名前・学部学年・ポジション〉
1大山めい(体育学部4年) ゴールキーパー
3白石理子(体育学部3年) 左45°
8小柴夏輝(体育学部3年) センター
9小林 愛(体育学部3年) ポスト
14當山桃加(体育学部4年) 右サイド
20髙橋 凜(体育学部4年) 右45°
26大田歩果(体育学部2年) 左サイド
28佐藤 愛(理学部2年) ポスト
【途中出場選手】
2高木朔来(体育学部4年)
5内藤ひな(政治経済学部4年) #主将
11今井綾音(体育学部2年)
12千葉 楓(健康学部2年)
【試合レポート】
ついにこの決戦の火ぶたが切られた。ここまで秋季リーグ戦を5戦5勝の東海大、それと同様に決戦の相手・筑波大も5戦5勝と一歩も引けをとらない。この試合を含め残り2試合となった両チームは、この試合で勝ったほうが優勝が決まる大一番となった。

△試合前には栗山雅倫監督(スポーツプロモーションセンター教授)自ら円陣を組み、選手たちに気合いを注入
試合が始まると開始早々、小柴夏輝(体育学部3年)が反則を取られ2分間の退場に。数的不利となった東海大はそのまま筑波大に先取点を奪われてしまう。しかし武器である機動力を存分に発揮し、速いパス回しから髙橋凜(体育学部4年)や大田歩果(体育学部2年)のゴールですぐに逆転に成功。大事にしている『ディフェンスから速攻』も上手く機能し、筑波大の強いフィジカルに負けないディフェンスで攻撃を防ぐと、小柴や白石理子(体育学部3年)らの速攻で得点を重ね連続得点。スタートダッシュを決め、筑波大はタイムアウトを余儀なくされる。

△倒れこみながらも確実に得点へとつなげる髙橋
7㍍スローでも大役を務め、着実に得点を重ねていく
タイムアウトを開けると、少しずつ流れは筑波大に傾く。小柴や白石のカットインで得点を重ねるも、筑波大の強烈なロングシュートで連続失点。ここまで秋リーグを圧倒的な攻撃力とフィジカルで勝利を積み重ねた筑波大が牙をむき始めた瞬間だ。さらに幾度となく攻撃を仕掛けるも、相手キーパーに完全に封じ込まれ得点が停滞。前半中盤では、シュート決定率が高くこの秋チーム1得点を決めている白石の2度のカットインを相手キーパーに好セーブされるなど、およそ10分間は得点が入らない状態が続いた。
それでも、守りで輝きを見せた。ディフェンスポジションの中心を担う小林愛(体育学部3年)と佐藤愛(理学部2年)を軸に、体を張ったプレーで筑波大の攻撃を死守し、同点に追いつかれても決して勝ち越し点は与えなかった。この小林・佐藤の『愛コンビ』に対して栗山監督は、「相手の高さある攻撃と切り込んでくるカットインの両方を対応しなければいけないところを、2人が勇気を持ってディフェンスすることができた。こういうプレーが大事な試合でできることは大変誇らしく思う」と大絶賛の評価をあげた。

△『愛コンビ』の存在が、春リーグ同様にこの秋でもリーグ最小失点につながっている
(写真左・小林、右・佐藤)
2人に負けじと、攻撃面では右サイドの當山桃加(体育学部4年)が相手キーパーの均衡を破り得点。この秋から少しずつ戻りつつある、保護者による応援(拍手)もこの得点でひときわ大きくなり、選手たちに勇気を与える源となった。その応援を背に髙橋がカットインを決めると、小柴が筑波大の強いコンタクトに体負けしないカットインで流れを呼び込み、前半終盤で4連続得点。良い流れのまま、14-10とリードして前半を折り返す。

△相手キーパーの均衡を破るシュートを見せた當山は、「今後さらに強い相手と当たる可能性があるから、一日一日を大事にしてもっともっとレベルアップしたい」と意気込んでいる
後半に入ると、序盤は一進一退の攻防が続いた。小柴、髙橋と連続で相手キーパーにセーブされると、東海大も大山めい(体育学部4年)が相手の強烈なシュートを幾度となく防ぎ得点を許さない。途中、大田が2分間の退場となり5人で攻守を行う場面も訪れたが、ほかのメンバーがカバーし合い絶対に流れを引き渡さなかった。

△この試合でも東海大の守り神・大山が多くの好セーブを見せゴールを死守!
前半からのハイペースな試合展開で、互いに一番辛い時間帯となる後半中盤。それでも、東海大の選手たちは決して走るのを止めなかった。栗山監督が『人とボールが動くハンドボール』と表現するように、機動力を活かしつつ相手に止められても何回もチャレンジする波状攻撃で得点を重ね、一気に7連続得点。理想としていた東海大のハンドボールをここ一番で発揮し、完全に東海大のペースに引き込んだ。
終盤では、相手の最後まで絶対に諦めない気持ちと粘り強さに押され4連続失点を喫するも、大田がサイドシュートを確実に2本決めセーフティリードをキープ。その後も、小林や白石のシュートで得点を重ねついに運命の瞬間が訪れる。28-22と見事全勝対決に勝利し、春に続き(秋リーグでは2014年ぶり2度目)リーグ戦の優勝を決めた。



△優勝やはり格別なもの。試合後には喜びを分かち合った選手たち
秋季リーグ戦の優勝に栗山監督は、「すごく嬉しいですし、一番はほっとしています。(コロナ過もあり)まだまだ多くのこと我慢をしなければいけない状況の中で、彼女たちは本当によく頑張った。決して今の自分に満足せず、常に前を向いて次に進もうとする。そういう彼女たちを、もっと喜びで騒がしてやりたいと思うと本当に感極まります」と優勝の嬉しさ反面、制御しなければならない喜びに胸を一杯にしながら選手たちの頑張りを称えた。
主将の内藤ひな(政治経済学部4年)は、「出ているメンバーだけでなく、チーム一丸となっていい雰囲気で優勝できたことはすごく嬉しい。筑波大のゆっくりなテンポの攻撃に対し、それに合わせるのではなく自分たちから積極的に動いてディフェンスができていたのでこの秋一番の試合だった」と振り返る。内藤主将含め試合に出ていないメンバーも、出場メンバーを一緒になって鼓舞し、いいプレーを分かち合っていた。そのような雰囲気づくりが後半の連続得点につながり、優勝へと大きく導いたのである。
☆次戦は秋季リーグ戦の最終戦。10月1日(土)16時より、日本体育大との対戦です。選手たちは優勝の余韻に浸りつつ、全勝優勝に向けこの一戦にも気合十分!さらに、得点王ランキング上位につける白石や最優秀選手賞の動向にも注目です。この最終戦の模様はジェイネットTVでYouTube配信されますので、どうぞ最後まで応援よろしくお願いします!
(取材・記事=柳内 紀輝、三村 果凜)
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